さてさて、本項目もいよいよ最後。長かったですねえ。最後は特殊系コードの代表格、ディミニッシュとオーギュメントに登場してもらいます。

dim(ディミニッシュ)は本名をdiminished 7thといい、かのイングヴェイがコードトーンをスウィープで弾きまくるので、ハードロック系の人にも馴染みが強いコードです。ジャズやボサノヴァでは7thの代わりになったり、ふたつのコードを円滑につなげたり(パッシング・ディミニッシュ)、色んな役割を果たします。

aug(オーギュメント)はそれに比べるとかなり登場頻度は低いです。メジャーコードと6thコードの間に挟まって、進行を構成したり、ドミナント7thの代わりとなって登場したりすることがたまにあります。

 

ディミニッシュは1オクターブをぐるぐるまわる

まずはdimからみていきましょう。

構成音は

Root – m3 – -5 – M6

いままで見たどのコードよりもへんてこな構成音です。構成音から判別して無理やり名づけると○m6-5というのが近いでしょうか…。しかし、ディミニッシュコードには今までのコードには見られない、独特な特徴があります。下の図はディミニッシュコードの構成音を色分けして示したものです。

dimは1オクターブ内の12音を均等に四分割した音の集まりです。

同じ色で結びついた4つの音はそれぞれ1音半の間隔をもって均等に並んでいます。ギターで言うと3フレット分ですね。dimコードは1オクターブに3つしか存在しないのです。

Cをルートにすると、m3はD#、-5がF#、M6がA。

になるんですが、この中のどれもがルートになり得るので、こういう風に構成音を律儀に書く意味ももはや無い感じになってきます。色分けされた3つのグループ内では、どこをルートにしようと同じ音の配列になり、Idim = bIIIdim = bVdim = VIdim というのが成り立ちます。たとえば、Gdim = Bbdim = C#dim = Edim とかいうことです。

ディミニッシュは下四本だけをギザギザの形に拾い(6弦ルートの青い枠の方)4弦ルートとして使うことも少なくありません。

基本的にはこのフォームのどこをルートに持ってきてもいいんですが、低音をルートにする方が明らかにわかりやすいので、作るときにもそれでいいと思います。1音半間隔(3フレット間隔)ならばいくらずらしても同じコードになるので、5フレットで作ったdimは8フレットで弾いても同じコードになります。音のないところは勿論ミュートしておいてください。

ちなみに、dimの成り立ちですが、下の図を見てもらえば分かるとおり、普通の7thコードのルートだけを半音上げると、半音あがったdimコードを作ることができます。上がっているのがルートなので、他の構成音も完全に変わってしまい、ややこしいんですが、●7のルートだけ半音上げて●#dimと覚えておくと、何かと便利です。

さらに、このコードは●7(-9)のルートが省略された形と見る向きもありますので、のちのちにテンション・コードの項目でも少し突っ込んだ解説をしてます。

 

オーギュメントも1オクターブをぐるぐるまわる

オーギュメントコードの構成音は

Root – M3 – +5

とdimに比べると明快です。メジャーコードの5度が半音上がったものです。
しかし、さっきのdimと同じような下の図をみてください。

augは1オクターブ内の12音を均等に3分割した音の集まりです。dimコードと並列して論じられる理由は、この特性も一役かっています。

ところで、ディミニッシュに比べてもさらに使いどころの難しいオーギュメントコードですが、一番多いパターンとして、A – Aaug – A6 などというように、メジャーと6thコードの間に挟んでスムーズなクリシェの響きを作ったりします。


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