SIGMA 17-50mm f2.8 EX DC OS HSM 実写とレビュー

By | 2013年7月21日

SIGMAの17-50mm f2.8といえば、シグマ社の標準ズームレンズとしては最もよく売れている中の一本でしょう。APS-C専用なので、値段が低く抑えられているのもうれしいところ。その上、昨年のレンズリニューアルの波に含まれていなかったのもあってか、価格は大幅に下落しており、2014年3月現在で新品が3万円を切っています。

ニコンで言うと、これとよく似たスペックのレンズが、ニコン純正(f2.8通し17-55mm)、タムロン(f2.8通しの17-50mmという、全くの同スペック)の2本存在します。このうちニコン純正は10年も前のレンズですが、DX最強レンズの呼び声高く、凄まじく高価です。その割に賛否両論なのがなんとも…。タムロンの方はこれとほぼ同じ値段なので、迷う方も多いでしょう。

とりあえず、ここでは所有するシグマのレンズについて、旅行で訪れたヨーロッパの写真を置きながらつらつら書いてみようかと思います。

かっちりのパンフォーカス

フィンランド・スオメンリンナ島

フィンランド・スオメンリンナ島

まずパンフォーカスの一枚。シグマらしく、解像度合いはすばらしいです。人の影とか、岩の質感とかが、今そこに存在するかのように写りこみます。この逆光ではフレアもあまり出ず、まさに手堅い写りをしています。

スロヴェニア・リュブリャナ

スロヴェニア・リュブリャナ

歪曲もそれなりにありますが、気になるほどではありません。この辺、ズーム倍率を欲張ってないのが功を奏していると思います。

 

そこそこながら好ましいボケ味

オーストリア・フィラッハ

オーストリア・フィラッハ

開放f値が2.8なので、それと望遠端の50mmを生かすことで、そこそこなボケが得られます。赤い花の前ボケはまさにその写し方。クセのない柔らかなボケ味です。単焦点の溶けるようなボケには到底及ばないですが、使い方によっては十分絵的に美しく表現できそうな感じです。無論、望遠も50mmまでなので、ふわふわの写真にはなりません。その辺を求めるのであれば、明るい単焦点か、中望遠のマクロレンズなどを選択すべし。

ウィーン郊外・グリンツィング

ウィーン郊外・グリンツィングの町

この写真はf8での撮影なので、ボケと言うよりは手前にピントを合わせ、背景もある程度はっきり見せたかったという感じです。ピントの合った箇所はシグマレンズは本当にかっちり写ります。

 

周辺の流れはほぼなく、逆光耐性は普通

オーストリア・ハルシュタット

オーストリア・ハルシュタット

周辺の画質についても、ズーム倍率が低いためか、かなりしっかり解像している印象を持ちます。上の写真、左下と少し真ん中よりの等倍画像がこれ。

左下

左下

 
ちょっと真ん中寄り

ちょっと真ん中寄り

厳密に言うと少し流れてはいますが、相当よく見ないと分からないレベルです。

 

エストニア・タリン

エストニア・タリン

わりと様々なサイトのレビューでも触れられているのが、逆光でのフレア。最後のこの写真は強烈に出た例です。個人的には、好きな雰囲気なんですが、これぞフレアって感じのフレアが出ています。この辺はさすがに値段なりの部分でしょうか。

 

77mmの大口径に注意!

ちなみに「17-50mm f2.8」…もう一つの欠点というか、明るいレンズでは致し方ないのですが、フィルターが高価です。フィルター径77mmはAPS-Cサイズ用のレンズでは滅多にない大口径。プロテクターならケンコーが価格品質ともにgood。C-PLは下手をこくと1万円近くなるので、バッタもんを除くとmarumi一択。

 

「17-70mm f2.8-4」とどちらを選択するか

シグマには「17-70mm F2.8-4」という、これに近い売れ筋ズームレンズがあります。こちらもシグマらしいカチッとした写りで、さらに倍率も若干上なので、これまた迷い所だと思います。特に昨年のレンズリニューアルによって、少し小柄になり、かつ軽量になったということで携帯性も上がっているようです。価格も数千円程度の差なので、そう変わるもんでもありません。


旧型は前に倉敷や尾道に持って行って撮影したことがあるんですが、気になったのが、端の流れ。これが嫌すぎて手放すに至ったほど。風景をパンフォーカスで収めるのにやや辛いほど明らかな流れがありましたが、上のレビューで分かるように17-50mmの方には端の解像が弱いという印象はあまりありません。

某価格比較サイトのレビューや、実際の写真を見ると、新型になっても、この「隅の解像に弱い」という欠点は改善されていないようです。ただ、この50〜70mm間は捨てがたい魅力がありますので、以下が比較のポイントになるんじゃないでしょうか。

・少しでも明るい方が良いか(夜景を手持ちで撮りたいとか)
・小型軽量を望むか(17-70mmの方がだいぶ軽いようです)
・隅っこまできっちり解像して欲しいか
・望遠側がどれぐらい欲しいか(50mmと70mmは体感的にかなり違います)

 

さいごに

全体的に真面目な写り、ボケも綺麗でさすがに過不足無いレンズになっている印象です。人を撮るのも十分こなしますが、特に風景やスナップに、そのかっちり感が発揮されて良いのではないかと感じました。


上で書いたとおり、個人的には17-70mmは隅の流れが気になってしょうがなかったので、手放してしまいました。ただ、小型軽量を成し遂げた新型なら、その欠点に目を瞑れるほどの機動力も備えているので、また違っていたかもしれません。

SIGMA 17-50mm f2.8は、なんと言っても精細で美しく、裏切らない写りが、満足感を高めてくれるレンズです。個人的には望遠がもう少し…と思うことも場合によっては無くはないですが、全体的に17-70mmよりも気に入っています。

2014.3.21 加筆訂正


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