ヨーロッパ周遊の旅(6) 〜フィンランド・ヘルシンキ

前回の記事の最後で、スロヴェニアのリュブリャナからヘルシンキに向かって飛んだことを書いていますが、日本からでもなく、近隣の国でもなく、かなり珍しいルートでフィンランド入りを果たしました。

夜をホテルで一泊し、次の日の朝から街へ繰り出します。ホテル最寄りの1番トラムはマーケット広場(Kauppatori)まで直通。トラムからの車窓がまた中々いい眺めです。緑溢れる公園が多い風景と、存在感のある建築物が合わさって、独特の存在感を作り出しています。

マーケットの少し前の停留所で降りて、先にヘルシンキ大聖堂を見ていきます。

ヘルシンキ大聖堂。
ヘルシンキ大聖堂。
隣にはこんな建物も。
隣にはこんな建物も。

この大聖堂はいわゆるヨーロッパ的な派手さがありません。なんでも1800年代に改築されたのだとか。尖塔が目立つゴシック建築とは趣が違うのはそれが原因のようです。今でも、実際に儀式に参加していくキリスト教徒の観光客もいるとのこと。僕らは内部は特に見ずに、そのままマーケットまで歩きました。

 

天気は気持ちのいい晴天で、風もほどよく爽やかなのもあってか、マーケット広場はすごい人。

マーケット広場。人とトラムが行き交います。
マーケット広場。人とトラムが行き交います。

海沿いに立ち並ぶ露店は、疲れも癒やしてくれるほどの活気とどこか郷愁に近いものを覚えます。やはり海沿いの街は島国に住む日本人にとってはどこか馴染み深いものを感じさせるのかも。

クレープとかもあるオープンカフェ。テーブルクロスまでマリメッコなのはさすがに本場。
クレープとかもあるオープンカフェ。テーブルクロスまでマリメッコなのはさすがに本場。
カモメがいたるところで飛び交ってます。
カモメがいたるところで飛び交ってます。

それにしてもカモメの数たるや、想像を絶します。適当に写真を撮るだけで2,3羽は紛れ込む量。そら「かもめ食堂」とも名付けたくなるわ、という感じです。マーケットでは木彫りの人形や、押し花みたいなフィンランド土産から、野菜、果物、魚介類といった食料品まで、ほとんど何でも揃います。

一人、メキシコから渡ってきたという帽子屋の店主に声を掛けられました。さすがにヨーロッパは多国籍。ちなみに、ほとんどの店でカードが使えます。露店がカードOKなのはカード大国の北欧ならではです。

昼頃には、マーケットを後にして、ヘルシンキ街内をふらふら歩きます。中心にどかっと位置するエスプラナーディ公園とその近隣にある、マリメッコ本店。そして、その隣のファッションビルとイッタラの本店。日本人にも人気のある買い物エリアをふらふら。さすがにマリメッコとイッタラには日本人観光客が多かったです。

マリメッコ本店はこんな看板が。
マリメッコ本店はこんな看板が。
海沿いの街の例外に漏れず、坂が多いです。
海沿いの街の例外に漏れず、坂が多いです。

この日の昼食は日本食が食べたくなって、「蓮」という日本食の店に行きました。徒歩で向かうと結構な距離でしたが、ヘルシンキの美しい街並みと天気にも助けられ、そんなに疲れは覚えず。1週間以上で日本食に飢えていたのもあって、ここでの生姜焼きは忘れられない味になりました。

 

さて、昼食後はかねてより予定に入れていた「スオメンリンナ島」へ向かいます。先ほどのマーケット広場まで戻ると、そこから船が出ています。チケットは往復で12ユーロぐらいなので、そんなに高くないです。買った後で片道ではないかと心配になりましたが、無事帰りも乗れました。乗船時間はだいたい15分ぐらい。

方向を表す看板あり。
方向を表す看板あり。

着いてすぐのところでインフォがあり、地図がもらえるようですが、僕はガイドブックの地図を頼りにそのまま歩きました。わりと広いですが、半日で大体回れます。迷いそうになっても、上みたいな看板で方向と場所が記してあるので、おおまかに分かってさえいれば回れそうです。

島内にはカフェもホテルもあります。
島内にはカフェもホテルもあります。

 

スオメンリンナ島は昔に戦争で使われた際には重要な基地であったそうです。軍基地や砲台がほぼ完全に残り、その歴史的価値からか世界遺産に認定されてます。今はきれいなリゾート地といった雰囲気です。

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海沿いには大砲が現存します。
海沿いには大砲が現存します。

海が見えるところまで来てみると、結構海水浴の人が多かったです。さすがに6月で寒くないか、と思うんですが、どうも日本人とは季節の感じ方が違うのかもしれません。

菜の花が咲き乱れて綺麗。
菜の花が咲き乱れて綺麗。

島の中は一面菜の花とライラックが咲き乱れ、実に美しい光景でした。

 

というわけで、スオメンリンナ島をすっかり堪能したら、もう夜7時ごろ。空が昼間みたいなので、時間の感覚がどうにもわかりません。そのままホテルに帰り、夕食を摂って寝ます。

次の日はバルト海を挟んで対岸の街、エストニアのタリンへ向かいました。