最強カメラストラップ、ピークデザイン「スライド」を買ってみた

たすき掛けを前提とした伸縮自在のカメラストラップは「Ninja Strap(ニンジャ・ストラップ)」を始めとして、いくつか出てきていますが、今回購入してみたのが「Peak Design “Slide”」(ピークデザイン・スライド)。

Peak Design "Slide"
Peak Design “Slide”

散々、革製のお洒落ストラップを比較しまくったあげく、最終的には全然違う物を選んでました……。

購入後、三泊四日の旅行でフル稼働しましたので、少しばかり使用感をレビューしてみようと思います。

 

高級感に溢れた包装

僕の買った物は赤の「Lassen」という名が付いたモデル。

外装。引っ張り出せそうに見えるが…
外装。引っ張り出せそうに見えるが…

昨今の流行りか、妙に高級感のある箱に入ってきます。iPodを最初に買ったときのような雰囲気に似ているような。しかし、このまま取り出せるのかと思いきや、見せるだけで取り出せません。アメリカンな茶目っ気があるというか。

 

着脱可能の優れたアンカー

さて、ここからが使用レビューです。

最大のポイントの一つに「アンカーで着脱可能」というのがあります。このアンカーはPeak Designの製品のための特別製で、非常に頑丈に出来ている上、取り回しがしやすくスタイリッシュです。着脱は押さえながらはめ込むだけと、簡便ながら構造上外れないように出来ています。今回はNikon D750と24-85mm、合わせて2kgを切る軽装備でしたが、ショッピングサイトのレビューを見て回ると、5D MarkIIIにバッテリーグリップという超重量の方も太鼓判を押しているので、強度のほうは申し分なさそうです。

アンカー
アンカー

ちなみに、アンカーは最低限必要な二つと合わせて、もう二つが付いてきます。

DSCF9838

底部と左右のストラップホール、計3箇所に常時付けておくも良し、別のカメラに付けてストラップを使い回すも良し、使い方は色々ですね。基本的に消耗品という扱いのようで、これだけ単体でも販売しています。消耗してくると、内部から色が見えてくるようですね。

消耗度合いは色で判別出来る模様
消耗度合いは色で判別出来る模様

 

装着箇所は自由自在

僕は個人的に、左側のストラップホール、底部プレート右側の2箇所に装着しています。プレートの左側にするより右側に付けた方が右肩に掛けても左肩に掛けても違和感が出にくかったからです。

このように装着しています
このように装着しています

公式でも底部と左部分の二箇所に装着して持ち運ぶことを想定されているようです。こうするとレンズが下を向くので、人とすれ違うときに安全ですし、誤って触ってしまうことも少なくなります。

短くしてネックストラップのように使う場合には、普通のストラップのように左右のストラップホールにそのまま付けることも出来ますし、アンカーのみつけておいて、場合によって使い分けるというのも有効。リストストラップを併用している方は、左右に一つずつと下部分に二つ、計4箇所にアンカーを付けているようですね。

 

フィット感が抜群

使ってみて一番驚いたのがそのフィット感。今まで使った中で群を抜いて一番です。肩に当たる部分にパッドが入っているんですが、それもまたフィット感の向上に一役買っています。シートベルトと似た素材のように感じますが、柔らかさが適度で身体に密着してくれるので、使い回しやすいです。

たすき掛けからすぐに撮影体勢に入れるようにするため、滑りが良いのもポイント。滑り止めがむやみに入っているストラップが多い中、これは大変助かります。

ちなみに、表面にある黒い模様は滑り止め。裏返してこちら側を肩に当てることで滑らなくなります。レビューにはあまり役に立たないと書いてあるものもありましたが、今回、滑りやすいジャケットを羽織っている時も、きっちり滑り止めの役割を果たしてくれたように感じます。

 

プレートは三脚用クイックシューに着脱可

付属のスタンダードプレート
付属のスタンダードプレート

プレートはアルカスイス規格というもので、大半の三脚のクイックシューと互換を保っています。実際に、門司港で夜景を撮る際、三脚で使いましたが問題なく使えました。底部のネジも4日間で一度も緩んでいません。アンカーを付ける穴が4箇所空いていますが、前述の通り、リストストラップとの併用などを想定しているんでしょう。

 

伸縮機能は並

伸縮ストラップですが、伸縮はやりやすいというほどではないです。伸ばすのはそのままスライドさせるだけですぐ伸びますが、縮めるのに少々力がいります。頻繁に伸び縮みを繰り返すというよりは、ある程度長さを決めて、たまに伸縮させるという使い方が想定されているのかも。自転車に乗りながらワンタッチで、等という使い方には合わないかもしれません。

ちなみに、長さは一番短くしても結構あります。女性の身長では身体にフィットさせるまで短くはならないかもしれません。

僕の使い方としては、縦構図の時に邪魔になるようならある程度伸ばし、ライブビューで手を上げて撮影などする際には、最大長まで、あるいはストラップの片方を外してしまいます。

 

その他の類似製品と比較

当然、決定まで他の製品といろいろ比較はしてみました。

JET GLIDE2(ジェットグライド)

信頼の日本製。動画を見ると明らかにこちらの方が伸縮はしやすそう。最後まで迷いましたが、上部でストラップが連結されているのと、バックルに抵抗があったので見送り。デザインがあまり好きでなかったというのもあります。ものとしてはかなり良さそうなので、一度使ってはみたいですね。

 

ARTISAN & ARTIST イージースライダー

伸縮についてはピークデザインとほぼ同じ機能を持つストラップですが、こちらは着脱を想定していません。前に品質が安っぽいとの評価も見たことがあり、今回見送りました。日本の著名なブランドですが、品質の割には「職人と芸術家」というブランド名の通りの強気な値段で、個人的にあまり好きじゃなかったりします。

 

Ninja Strap ニンジャストラップ

初代伸縮ストラップ。実は一つ持っていますし、昔レビューも書いたことがあります。

ニンジャ・ストラップ登場。つけてみた所感とか。

欠点として、余り部分がぶらぶら垂れ下がる、伸縮機構が左右片方にしかなく掛け替えが出来ない、という2点があります。結局これが原因で使わなくなってしまいました。逆にそこを気にしない人なら最有力候補となり得ます。この手の製品では値段も安いですしね。

 

というわけで

4日間使ってみましたが、使いやすさは特筆すべきほどで、素晴らしい製品です。中でもフィット感については、使ってみなければわからないところでもあるので、予想外の驚きがありました。

着脱可能という取り回しの良さも含め、少し値段ははるものの長く使って行けそうな一品。ようやくストラップ模索の旅からも開放されそうです。

黒1色の物を含め、青と赤(実際にはオレンジっぽい)の2色が現在展開中。

黒はシートベルトにしか見えないという噂もあるので、色つきの方が元々のスタイリッシュなデザインが映えてくるかもしれませんね。他にもミラーレス用とか色々ありますので、興味のある方は一度調べてみると良いのではないでしょうか。

 

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