ファイナルファンタジーV「親愛なる友へ」をギターで完コピする

エンディングで1回流れるだけなのに、人気のある曲。アレンジアルバムの表題になっていたりもするので、公式的にもFFVという作品のキーとなる曲と位置づけているんでしょう。

今回はこれの完コピに近い物を目指して採譜&録画してみました。

完全版の譜面はこちら。実際に弾いている動画がこれ↓↓

「親愛なる友へ」の曲と採譜について

FFVのエンディングで流れる曲。クルルの手紙につれて流れるシーンは印象的で、ギターとフルートだけの素朴なアレンジによる牧歌的な曲調がよくマッチしています。

「Dear Friends」という名でアレンジアルバムのタイトルになっていて、アレンジアルバムにもピアノバージョンが収録されています。

さて、たかがSFCの打ち込みとタカをくくって始めたものの、採譜は少々てこずりました。所々不可能なLow-Dの音域が登場するので、ドロップDにすることも考えましたが、そうすると他のところが弾けないわで、結局オクターブ上げて対処。メロディラインと伴奏部との音量差から2トラックで作られているような印象を受けるし、ソロギターのイメージですが、実はゴンチチみたいに二人でやっていることを想定して作られているのかもしれません。

 

イントロ

イントロ
最初はオープンコードで弾いていましたが、どうにも和音の音が足りない。結果的に6弦5fを使って無理矢理に4本の弦を使うことで、原曲並みの和音を確保。

巻き弦のくぐもった音を使うことで、チープなSFCの音源に近づくという副産物も。ていうか、この曲多分ガットギターですよね…。

 

Aメロ(マイナーKey)

Aメロ
イントロの「ドーンジャンジャン」という伴奏をそのまま流しながらメロディを乗せているようなアレンジになっています。

出だしの16分音符はアコギの指弾きで無理なくスムーズに弾けるように、少しポジションに凝ってます。

2段目のFM7のところは難しいです。僕は6弦を親指-薬指、5弦を人差し指、と強引に親指を使っていますが、普通にやるなら(特にガットなら)6弦人差し指、和音の方の2,3弦は中、薬指でしょう。まぁ、これはこれで小指を使うので難しいといえば難しいです。お好きな方をどうぞ。

2段目3小節目はベースラインが4弦から急に6弦に落ちます。ここは実際にはオクターブ低いのですが、冒頭で述べたとおり音域が足りないので、オクターブ上げています。実際には6弦を使いLow-Dから綺麗に半音ずつ上昇させるのが正しいです。

2拍目の 1弦開放 – 2弦1f – 3弦2f は次の低音が現れるのを見越して中指と薬指で押さえておくと良いです。

 

Bメロ(メジャーkey)

前半

Bメロ前半
出だしはただのA-E-Dと思いきや、ベース音が下降しているところがポイント。おかげでTears in Heavenばりのコードフォームに。ルートは親指で。

2小節目はEとAの狭間に一瞬7thの音がベース音として混じります(4弦開放の音)。その後ディミニッシュコードを挟みEsus4へ。ディミニッシュは前がストレッチのAコードであることもあり、やや押さえにくく、音が出しにくいポイントです。

2段目はしばらくはたいしたところはないですが、3小節目のBm-Aのところが、コードの一部分を変えていくため、やや難しいです。特にBmのところは、中指を離して押さえて、さらに小指を離してと、指の体操のような動きです。その後のAは中指〜小指で押さえるのが必須。人差し指を使ってしまうと、次の音に困ります。

後半

前半部とほぼ同じメロディが途中で展開していきます。コード進行の付け方は見事。

Bメロ後半
上段3小節目は1回目ディミニッシュだったところがB/Aに。こっちのほうが弾くだけなら簡単。

上段右端のF#7の部分は6弦を親指で弾くといいです。

下段の2小節目はこの曲で一番難しいポイントの一つ。F#mは2fをセーハして5fは小指。Eは4fと5fを人差し指と薬指で弾き、次の9fと10fが混じるところでオープンコードのDのような形にします。ここはメロディを綺麗に聴かせるために少し知恵を絞りました。

続いてのB/D#はルートを中指で。この部分は色んなポジションが考えられますが、やや硬い印象を与える、原曲に近いボイシングを探すとこれでした。

ラストは下降ベースを使いやすくするため、ハイコードを利用。最後の小節はベース音がかなり高いところに行ってます。

 

おわりに

FFVは個人的にもベストオブファイナルファンタジーの一つでして、この曲には結構な思い入れがあります。学生の頃にも一度コピーしたことがあったんですが、改めて詳細にやってみると当時のいい加減なコピーとかなりの差があってびっくりしました。

メロディは凄くシンプルですが、和音の動きがカラフルで飽きさせません。リピートが前提のゲーム音楽ならではとも言えますが、作曲者の植松氏の手腕が優れているということでしょう。

それにしても最近はファイナルファンタジーシリーズのソロギター曲集なんかもずいぶん出ています。色んな曲をやってみたいって人は探してみるといいんじゃないでしょうか。