理論講座<基礎編1>コードフォーム

ここではコードフォームを解説。理屈は知らなくても形は知っているという人がほとんどと思いますが、おさらいしていきましょう!

コードネームははじめに音名が付きます。これがルート音と呼ばれるもので、そのコードの要となる重要な音です。

音名の右側には響きを表す接尾語がつきます。たくさん種類がありますが、代表的なのはこんな感じです。

[名前] [表記] [響き]
メジャー あかるい
マイナー ●m、●min 暗い
セブンス ●7 詰まったようではっきりしない
マイナーセブンス ●m7、●min7 洗練された暗さ
メジャーセブンス ●M7、●maj7、●△7 ふわっとして爽やか

コードの名前において”ー”はフラット、”+”はシャープを表します。

A7(+9) → Aセブン・シャープナインス
Bm7-5 → Bマイナーセブン・フラットファイブ

バレーコード

バレーコードは人差し指でまとめて複数の弦を押さえるコードのこと。アコギで誰もが苦労する”F”はバレーコードの代表格です。この類のコードはルールが分かれば自由に作れるので、まずそのルールを覚えましょう。

作り方

ルート音を探す

まずはルート音を決めなければなりません。下の表から求めるルート音を探し出します。

(例)
E → 5弦7fか6弦12f(または6弦開放)
G → 6弦3fか5弦10f

響きを探す

下の表から響きを選び、それを上で選んだルート音の位置で作ります。選んだルート音が5弦であれば「5弦ルート」の方を。6弦を選んだのであれば「6弦ルート」の方を使いましょう。

具体例

G7

6弦の3fを基準にする場合、セブンスコードの6弦ルートフォームを。5弦10fを基準とする場合、5弦ルートフォームを使います。

Ebmaj7

EbはEの半音下にあるので、フレット一つ分減らします。5弦7fがEなので、そのひとつ下の6fがEbとなります。

異名同音

上で出てきたようにEbというのはEの半音下にあります。そして、D#というのはDの半音上にあります。この二つは同じ音を指しており、コードネームでも「Ebmaj7」と「D#maj7」は同じものです。曲のキーとかで言い分けたりしますが、実際にはギターでは弾きやすいキーが#系に偏っているためか、F#mをGbmということがほとんどないなど、何となく名称にも偏りが見られます。

ちなみにジャズの世界では管楽器主体のキーが主になるため、♭が幅を効かせており、#で言うことはかなり少数派です。

オープンコード

開放弦が混じっているコードをオープンコードと言います。オープンコードは押さえるのが簡単ですが、ルールがなく、丸暗記するしかありません。アコギではこちらを中心に使います。

コードを覚えよう

タブ譜だけみて弾けて満足なのであれば、最悪覚えなくても何とかなるコード。ただ、少し応用をきかそうとすると、まず覚えていなければ話になりません。

覚えるためには

とにかく使う

覚えるためには結局使うしかなく、一番効果的なのは歌本やジャズの曲集みたいに、曲が膨大に載っているものを使って、コードネームだけで伴奏の練習をすること。このケースの場合、一つ一つの完成度より、手当たり次第に数をこなしたほうが良いです。

ちゃんと読む

C#m7 – F#m7 …こんな進行の時にちゃんと読んでいない人が結構います。読めない英単語を覚えられないのと一緒で、読めないコードは覚えられません。頭の中でしっかり読みながら進めましょう。

弾きながら上のコードを見る

タブ譜に3-3-3と書いてあり、それだけしか見ていないというのは、特に初心者にはよくあること。上を見るとGm7と書いてあるかもしれません。さらに、なぜその押さえ方がGm7になるのか、そこまで考える余裕があると完璧。

覚えられない環境

アコギ奏者の方がエレキ奏者よりコードに強いことが多いのですが、これは弾き語りの練習でコードを常に意識した演奏をしているからでしょう。この手の弾き語り伴奏はコード単体のみならず、コード進行のパターンなども頭に入り、まさに一石二鳥です。

ただ、最近はネットで曲のコード進行を調べると、押さえ方まで丁寧に併記してあります。親切すぎてますます覚えられない環境が広がっています。