ソフトウェアのギターアンプシミュレーターの雄と言えば、Native Instrumentの「Guitar Rig」か、このIK Multimedia「Amplitube」かのどちらかだと思うんですが、僕も練習用としてAmplitubeをけっこう愛用してます。カラオケ音源をいくつかインサートしておいて、それを流しながら練習ってことが多いです。
ソフトウェアのアンシミュって音の出来はいいんですが、どうにもハイゲインが苦手な気がしますね。ハードロックな歪んだギタートーンを出すのには、みんなが色々考えてると思いますが、僕自身のやり方を紹介してみます。
まず、シグナルフローですが、2番にします。mono inからギターの信号が2系統に分かれて、別々のセッティングのアンプを2台通るやつです。
チャンネルA(上段)
アンプはMetal Lead Wを選択。RandallのWarheadというメタルメタルなアンプのモデリング。ぶっとい音が欲しかったので。僕はあまりモデリングの元の音は気にしません。好みによってはマーシャルなんかでも良いと思います。
インサートにはオーバードライブを挿します。Overscreamという名前、緑という色からしてTube Screamer感まるだし。
キャビネットとマイキング。ほとんどいじらずそのままにしてます。
最後のラックエフェクト。パライコで高域を少しブーストし、Tube Compressorでゲインを少しだけあげて滑らかにします。
チャンネルB(下段)
クリーンのアンプを選択。上の歪んだ音に少し混ぜることで音の芯を残すことが狙いです。
ディレイとリバーブはこっちのラックで掛けています。クリーン部分だけをディレイで飛ばし、歪んだ音はそのまま鳴っているので、音像がぼやけません。あまり音量を上げると、混ざりが変なことになるので、こちら側のボリュームはあくまで少し聞こえるだけ。でも、残響成分はある程度しっかり聞こえる、という辺りを狙います。
というわけで出来上がったので聴いてみます。スペシャルサンクス to ドリーム・シアター。
上の方のシグナル。歪んだ音のメインの音です。
下の方。残響ばかりが聞こえるのがわかります。
で、足してみるとこんな感じ。クリーンの音を足したことで高域成分もやや伸びています。
カラオケの音量を適正に。ディレイはライヴとかだと少し足りないですが、練習用なのでこのぐらいが丁度いいです。
こんな感じで模索しながら作っていますが、そこそこ満足いく音にはなってきています。まだ追い込んでいけばいいやり方があるかもしれないので、思いついたらまたこのブログで報告します。
最後に、ノイズサプレッサーの設定ですが、個人的には繊細な演奏の時に音がぶつぶつ切れるので、使いません。うるさいのはソフトウェアのアンシミュの最大の欠点の1つだと思いますが、いまのところ我慢するしかないですね。
ギターのボリュームを絞ったときに、質感ごとまるまる変わってしまうのも大きな欠点ですが、これもいまのところ我慢するしか無いというところです。
上記のような大きな欠点がまだあるとは言え、何せ便利なソフトウェア・アンプシミュレーター。音色作りに困ってしまった方はこの方法一度お試しあれ。