Tokina AT-X 12-24mm F4 実写とレビュー

トキナーの12-24mm F4というと、一年ほど前にレンズリニューアルがなされ、12-28mm F4として、望遠側に強くなって再登場した、人気のある広角レンズです。リニューアルされたとはいえ、値崩れしているこの旧型、まだまだレベルの高い描写をします。

単純に僕自身が旧型しか持ってないんですが、旅行などにはついつい忍ばせていきたくなるお気に入りレンズのひとつ。すでに廃版となったレンズを、今更ながらに語ってみようかと思います。


 

ちなみにDXとDX IIというのがあって、IIはコーティングの改善によって逆光耐性が上がっているそうです。

 

広角レンズとして

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広角というと、やはり圧倒的な遠近感が特徴です。どっちも似たような構図で、路地の遠近感が強く出てます。

このレンズは12mm広角端(50mm換算で大体18mm)で撮ってもあまり歪みが目立たないところがポイントです。自転車を見てもらえると分かりやすいですが、解像はカリカリすぎず、ほどよくしっかりしている感じ。逆にシグマみたいなカリカリな解像が好きな人には物足りないかも。

広角レンズに多いといわれる周辺減光の少なさもポイント。ほぼ明るさは均一であるように見えます。

AF Nikkor 35mm F2D
AF Nikkor 35mm F2D

無論広角なので、ボケ味には乏しいものはあります。同じく自転車が写ってますが、ピントが合った場所の奥が溶けるようになっていくといった感じの描写はのぞめません。

 

長所と短所

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トキナーといえば、定評のあるのが発色。個人的に緑色の発色はサードパーティ製レンズの中でも随一ではないかと思います。瑞々しい感じの緑色は素晴らしいものがあります。

 

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逆に評価が芳しくないのは逆光耐性。

僕の持ってるのは初期型のDX。完全なゴーストですが、太陽がモロに差し込んでいるこの状況下だと、普通は出るかも知れません。

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緑色は相変わらずきれいに発色していますが、なかなかのフレアがでており、かつゴーストも若干見て取れます。

とはいえ、十分ハレ切りに気を付けて、しっかりフードを付けていればあまり気にするほどではないかなという印象もあります。それ以上にこのレンズの利点である、歪みや周辺減光の少なさが存在感として勝っているので、それがこのレンズを人気広角レンズたらしめている理由ではないかと思います。

 

11-16mm F2.8とどちらを選択するか

シグマの17-50mmの記事でも話題としたこの選択。広角端が12なのか11なのか、F値が4なのか2.8なのか、という差ですが、普通に考えると12-24mmを推します

結局は24mmまで使えるかどうかの話であって、24mm(現行モデルでは28mm!)というのはAPS-Cに付けたときに、50mm換算で36mm程度に相当することになり、準標準として使えます。16mmまでしかないのでは広角専用機とならざるを得ず、広角だけで撮りこなせるほど慣れた人以外は辛いと思われます。

1mmの差は結構でかいといえばでかいのですが、11mmと12mmで悩むぐらいなら、いっそ9mm始まりぐらいの、もっとどきつい超広角を仕入れる方が面白いんじゃないかと思います。

F値の一段は恐らく広角で風景や建造物を撮る限り、当たり前のように絞るはずなので、あまり意味はないです。

 

広大な風景や巨大建造物、はたまた果てなく続く並木などなど、広角を一本持つと存在感のある描写を楽しめます。広角最初の一本に超おすすめです。

↑こちらは現行品。