先日、使わないレンズを二本ほど売り飛ばして、富士フイルムのX-E1というミラーレス機をレンズキットで購入しました。
このカメラの印象についてはまたおいおい記事にしようかと思ってますので、ここでは割愛するとして、このクラシックカメラ然とした雰囲気に合うストラップといえばやはり皮。
皮革のものは高い割に数が少なく、選択肢も多くありません。acruのような店で買うと、万に近い額がかかるし…、というわけでハギレを利用して作ってみることを計画しました。

ストラップを作る際にこだわりたいポイントは以下の点
・斜めがけ出来る長さであること(110cmほどか)
・裏地が滑りやすい素材であること
これを満たすものは探すほどに中々既製品では見つかりません。斜めがけは女子の雰囲気丸出しのものが多く、裏地の滑り止めはなぜかどのストラップにも採用されています。これが一番いらないんですけどね。
強度に関してはミラーレス機なので、そこまで気を遣わなくてもいいかと思います。何年か前に一度作ったときは、一眼レフに付けて数年使いましたが、事故は一度も無かったです。
設計~皮のカット
設計というほど大げさなものではありませんが、一応できあがり図的なモノを書いておきます。
これがそれ。子どもの落書き風ですが、まぁ、ひもをつなぎ合わせるだけのイメージなので、こんなもんです。
続いて皮革のカットに入ります。東急ハンズの牛革詰め合わせは、たくさん入って1000円とかですが、長さが足りないので、複数枚をつなぎ合わせる感覚になります。ルックスの雰囲気も変えられていいんじゃないでしょうか。
カットは一番神経を使います。出来るだけ正確にしたいものですが、なかなかド素人の手作業なので、完璧にとはいきません。カッターには普通のOLFAですが、よく切れる黒い特専刃を使ってます。すーっと切れます。
さらに切り分けた後は裏地の毛羽立ちを押さえる「トコノール」を使って、なめらかにしておきます。特に切断面のヘリ部分は汚いので、これを使っておくときれいに固まっていい感じ。
都合、茶色3枚、裏地用の白いものが2枚、両端のベルト部とのつなぎに利用する赤いものが4枚。ちまちま切り分けて並べてみます。
穴を空けて縫う
穴を空けて縫う、と書くと一行で終わりますが、実際には一行どころか、大半の時間をここに費やします。特に穴あけは後々の縫い目の雰囲気がそのままここで決まるので適当にはできません。
縫い目のラインを決めて、皮革穴空け用のキリでちまちま空けていきます。後述の縫う段階よりも繊細さが要求されるし、超面倒な作業です。
というわけで穴空けが終了。最後に縫う段階に入っていきます。
暗い茶色をメインにしてるので、糸は明るめの白に決定。

後はひたすら縫うのみ。長さが長さなので、結構な糸の量です。一般的に、実際に縫う長さの4,5倍の量が必要と言われます。
というわけで、苦闘数刻、メイン部分が仕上がりました。

両端のベルト部分を付ける
PPテープを付ける両端の部分には、赤い接続部を付けることにしました。これは昔に一度作ったときと同じ感じ。PPテープは普通にハンズやホームセンターなんかで売ってますが、今回は全く使ってないオリンパスのストラップのものを切り落として使うことにしました。

赤色なので、糸は今までとは違う茶色にします。

どうもこの部分は縫いつけが乱れてる感じ。穴空けに少し失敗したような感じですが、まあいいでしょう。最後に銀色のボタンみたいなカシメを付けて、強度を増しておきます。ルックス的なポイントにもなります。
カシメはまず付ける場所を決めて、穴をあけます。
カシメ穴空け用のキリをハンマーで打ち付けて、小さな穴を空けます。
カシメをハンマーでガシガシ打ち付けたら完了。ちなみにボタンなんかも同じ付け方です。
完成!

というわけで、完成しました。赤い接続部分の縫い目がやや乱れてます。とくに写真に写ってない裏地は無理してる感がありますが、これは途中で糸が無くなったためという、情けない事情あってのこと。糸はちゃんと用意しときましょう。
右側は数年前に作ったもの。当時はカジュアルなモノを目指して布を織り込んでました。NikonのD90に付けて数年活躍しましたが、ボロボロになってきたので今は引退してます。
X-E1に装着したところ。なかなかいい感じに見えますね。
僕はカメラストラップが作りたくてレザークラフトをかじりましたが、割と慣れてくれば簡単にできますし、色んなものが作れて楽しいです。やったことのない人でもセットを買って始めてみてはいかがでしょうか。
縫い方に関しては無数のサイトが解説をしてくれているので、それを見ながらやればすぐにできます。自作のストラップには愛着も湧いていい感じですよ。