Canon POWERSHOT G9XとSONY DSC-RX100 M3を店でじっくり比較した

キヤノンのPowershot G9xとソニーのDSC-RX100と言えば、ハイエンドコンデジの両巨頭。最近どこでもフルサイズを持ち出すのが厳しくなってきて、購入を検討しているので、店頭でじっくり触ってきました。

G9Xは1型コンパクトカメラのカテゴリではエントリーモデルに属します。初代のものとしてG9が登場して、現行品が2017年登場のG9X MarkII(以下G9Xと表記)。RX100は初代に始まり、現在Mark5(M5と表記される)までありますが、M3からM5あたりは店頭でも併売されており、単純な後発機という位置づけではないようです。今回比較したのはMark3ことRX100M3(以下RX100と表記)なので、一応このカテゴリのソニー製品の中では最安のものです。

 

画質〜センサー1型は共通

センサーサイズ。1/2.3はスマホカメラ、APS-Cは一般的な一眼カメラに搭載
センサーサイズは画質やボケ味に直結しますので、最大のポイントです。どちらもフォーサーズ機に次ぐ大きさの1型を備えており、レンズも優秀。サンプル写真や実際のユーザーの写真を見比べるにつけて、画質は拮抗といっていいでしょう。気持ちRX100が上かな…という程度。それが余計に迷わせる原因となっています。

 

価格面

価格ドットコム(2017.12.28現在)
G9X MarkII…42,864円
RX100M3…62,981円

G9Xの圧勝。上位モデルのG7XなどでRX100と並ぶぐらいになります。RX100はぱっと見劇的に高いですが、店では大幅値引きをやってたり(ヨドバシカメラ梅田では68,000円台から15,000円引きとのこと)、2018年1月28日までソニーが5,000円キャッシュバックをやっていますので、うまく利用すれば結構安く買えるかもしれません。

ちなみに、現行の最上位のRX100M5は約10万。コンデジにこの価格が出せるのは余程のマニアでしょう。

 

機能性

POWERSHOT G9X RX100 MarkIII
タッチパネル ×
チルト液晶 ×
焦点距離/F値 28-84mm/F2.0-4.9 24-70mm/F1.8-2.8
サイズ(幅x高x奥行)・重量 98.0×57.9×30.8 mm・209g 101.6×58.1×41.0 mm・290g

物理ダイヤル vs タッチパネル


RX100はレンズ周りのダイヤルや背面に付いたダイヤルを使いながら操作するスタイル。今までのカメラと同様で、すこしいじればすぐに慣れるでしょう。本体も適度に分厚く、ホールド感は大人の男性でも悪くは無いと言えます。

対して、G9Xの強みと言えばやはりタッチパネル。特にピント合わせは非常に快適で、枠を移動させてやっていたAFエリアの変更がアホみたいに思えてくる簡単さです。

G9Xは操作もタッチパネルを最大限に利用したものになっていて、こちらは少し取っつきづらいのが正直なところ。丸一日ぐらいずっと触ってれば慣れてくるレベルだとは思いますが(実際、色んな人のレビューでも慣れると快適というものが多数ある)、最初はなかなか素早くできないと思います。ちなみに、レンズ周りにリングダイヤルが付いているのはRX100と共通です。

AFや背面液晶など


オートフォーカスは速度や正確さの点においてあまり差が感じられませんでした。同じぐらいであれば、タッチシャッターで一瞬のシャッターチャンスを逃しにくいG9Xの方がやや上。

背面液晶は写りや追従性など、全てにおいてRX100が勝っています。ついでにチルト液晶のおまけ付き。自分撮りもできます。僕はやりませんけど。

望遠のG9X、広角のRX100M3

POWERSHOT G9X RX100 MarkIII
焦点距離/F値 28-84mm/F2.0-4.9 24-70mm/F1.8-2.8

35mm換算でG9Xは28-84mm、RX100M3が24-70mm。広角の4mmを取るか、望遠の14mmを取るか。広角の4mmは結構でかいですので、風景とかをメインに撮る人は広角があった方がいいです。F値もRX100がわずかに明るめ。

 

質感、サイズなど

POWERSHOT G9X RX100 MarkIII
サイズ(幅x高x奥行)・重量 98.0×57.9×30.8 mm・209g 101.6×58.1×41.0 mm・290g

超小型軽量をウリにしたG9Xは、想像以上に小さく軽いので始めはちょっと驚きました。ポケットに入れても、ちょっとした厚めのカードを入れているぐらいの感覚です。その分質感は安っぽく、どうにもカメラに重厚性を求める人には向いていないです。RX100はそれに比べるとややでかいですが、そこそこの質感で、置いてるだけでも結構絵になります。

 

まとめ

思ったよりも特性が違うので、はっきり区別しやすかったです。

G9Xを選びたい人
・何よりも小型軽量、ポケットに楽々おさめたい
・タッチパネルでの直感的な操作
・望遠側で撮ることが多い
・少しでも安く手に入れたい

RX100M3を選びたい人
・カメラらしいルックスと質感を求めたい
・物理ダイヤルでの操作にこだわりたい
・ファインダーを覗いて撮りたい
・自分撮りしたい
・広角側で撮ることが多い

こんなところではないでしょうか。

個人的にはカメラにはそれらしいルックスが欲しいので、G9Xは思った以上に安っぽく、店頭上で候補から消えました。とはいえ、RX100M3がいいのかと言えば、予算的に少々高いので、一個前のM2を中古でならどうだろう、とか色々考えてます。迷ってるときが一番楽しかったりするんですが、また進捗があったら、実際に撮影した画をふんだんに付けてブログに挙げると思います。