先日、今さらFUJIFILM X-E3を購入した話という記事を書きましたが、このXシリーズはその懐古的なルックスも含め、オールドレンズを付けて楽しむというやり方を公式にも進めているようなところがあります。なんせフジフイルム純正のライカMマウントアダプターが展開されているほど。
X-E3の公式のムック本には、Mマウントレンズを付ける項に少し誌面を割いています。
何はともあれマウントアダプター
まさにピンキリの様相を呈するマウントアダプターですが、僕が個人的に購入したのはK&F Conceptの安いもの。
前にオリンパスのE-PLシリーズに付けたものも安物でしたが、実用上の問題はありませんでした。しかし、今回購入したものも含め、やや作りが甘く少しがたつきます。ガチッとハマった感じはあまりしなかったので、その辺りを気にする方はそれなりのものを購入した方が良さそうです。
純正は高いですが、やっぱりそれなりの安心感はありますね。
オールドレンズを付ける際の注意点
定番のライカマウント
オールドレンズの最有力候補は言うまでもなくライカマウント。レンズの数が一番多いものもこのマウントでしょう。ライカマウントには3種ほどあり、最初期のバルナックライカと呼ばれるものに付けられていたLマウント、その後のライカMシリーズに付いていたMマウント、そして一眼レフ用のRマウントがあります。
オールドレンズというとL、Mのいずれかを指すことが普通ですが、L→M変換がリングを付けることで可能なのに対して、逆は無理なので、Mにしておいた方が後々汎用性は広がります。
K&F Concept レンズマウントアダプター KF-LM-35135 (ライカLマウントレンズ → ライカMマウント変換)
焦点距離について
APS-Cに付けるので焦点距離は1.5倍になり、50mm→75mmとなります。出回るオールドレンズは50mmが多いので、中望遠的な距離になることが多く、標準域で使いたければ35mm程度のものを探すことになります。
SONYを筆頭とするフルサイズミラーレスや、最初からオールドレンズが付くLマウントのSIGMA fpなどは35mm判センサーなので、そのままの焦点距離で使えます。
シャッター優先は使えない
シャッタースピードはボディ側で自動制御できますが、ボディから絞りの制御はできないので、絞り優先かマニュアル以外は使えません。注意!
フォーカスエイドは必須
大抵のミラーレスに付いているフォーカスエイド機能は、マニュアルフォーカス時にどの位置にピントが合っているのか教えてくれる機能。X-E3では輪郭が赤く光ってピント位置を教えてくれます。この赤色は白色にしたりすることも可能。
本家本元のライカと同じような挙動の”スプリットイメージ”も使えますが、X-E3のこれはあまり使い勝手はよくないです。まんまレンジファインダーカメラを意識したX-Proシリーズなんかだと話は別っぽいですが。
オールドレンズ付けてみた
今回付けたのは前のE-PL2に付けた時と同じく、ソヴィエト製のJupiter-8(ユピテール)。そして、昔ライカM2を購入した際に一緒に購入したミノルタのロッコール40mm。これはかつてライカCLというカメラに標準で付いていたものです。
Jupiter-8 50mm f2
淡い色彩と壮大にフレアがかかるコーティングの甘さ、そしてしっとりした描写が特徴であり魅力。コントラストは割と高めですが、いわゆるオールドらしいオールドレンズです。僕の持っているものはやや青かぶりが強く、WBオートで写すと、妙な非現実感が出ます。
Minolta M-Rokkor 40mm f2
1981年設計だからか、個人的には昔のフィルム写真的な懐かしい色味に仕上がるイメージです。ピントの合ったところはかなりくっきりと写り、立体感ある描写に。色味が古くさいところを除けば、クセの無い描写も含めて現代でも通用しそうです。
40mmという中途半端な画角なのでAPS-Cにしても60mmとなり、ギリ標準域で使えるので、スナップや風景に使いやすいのもポイント高いです。
まとめ
しっとりした写りや、発色の淡さ、コーティングの甘さからくるフレアやゴーストなどが共通して特徴に出てくることが多く、現代のレンズにはない面白さがありますね。
最近では結構中国製のマニュアルレンズがオールド風の作りになっていて人気があるようです。安いし、個人的にはそのうち試してみたいですね。