Dimarzioのアンディ・ティモンズ・モデルのPUが数年前に登場しています。もともとIbanezのATモデルにしか付いていなかったのを商品化したとのこと。
今までリハのハムバッカーはジョン・ペトルーシ仕様のLiqui Fireにしてました。これはこれで大変良いPUでして、高音の伸びと各弦の分離感が捨てがたい代物でしたが、フロント側との音質の不釣り合いに悩まされ続けたため、この度交換と相成りました。Liqui Fireのレビューもだいぶ前に書いてますので、よかったらどうぞ。
セイモア・ダンカンSSL-1、JB、ディマジオCruiser、LiquiFire実録レビュー
付け替えに注意
ディマジオはダンカンと違って、赤がhot、裸線と緑を束ねてアースに落とすというものです。白黒は各コイルを繋ぐもので、ここをアースに落とすとコイルタップが出来ます。これはちょっと知らないと混乱しますね。というか、統一しておいて欲しい…。
最近はあまり使わないのですが、前から付いていたので、一応コイルタップも出来るようにしておきました。
Midがやや強く、Bassはタイト
ぱっと弾いた印象ですが、前よりもTrebleがかなり減りました。その分Hi-Mid辺りが前へ出るようになり、重心が若干下がった印象です。その割に低音は暴れる印象が無いので、締まって聞こえます。ハードロックのようにパワーコードでずんずん刻む音楽をやる人ではないので、それに合わせたEQの出方になっているのでしょう。各弦の分離は良い方で、団子にはなりにくいようですが、これは控えめな高域のわりに倍音成分がきちんと出ているからではないかと思います。
各弦の分離感は前の方があった気がしますが、Liqui Fireは元々フロント用だからか、トーンチャート以上に高域の伸びが感じられました。そこが分離感、明瞭さにつながっていたようです。
弾き比べてみる
軽く歪んだコード弾き(先に鳴っている方がLiqui Fire、後がATモデル。)
後者はやや中低音が豊か。コードを鳴らしたときの1弦の聞こえ方に耳を澄ませると、高音部の違いもよく分かります。明瞭度だけでいうとLiqui Fireはやはりレベルが高い。
強く歪んだ単音弾き
重心の位置がわずかに下がっています。途中ハイポジションでのチョーキング部分の聞こえ方が高域の出方の差として現れています。
というわけで
1時間ほど弾いた印象としては、Midの出方に多少のクセがあるようですが、音抜けが抜群に良いので、乗りこなすと特に単音弾きでは力を発揮してくれそう。もちろん、コードもしっかりと音が分離します。豊富な倍音のお陰でピッキングハーモニクスが非常に気持ちいいです。
出過ぎていた高音が少し落ち着いて、フロント側とのマッチングは前より格段に良くなったので、今回の目的は達成できました。ピックアップは変えてみるまで分からないので、目標達成には少し安心です。勿論アンディ・ティモンズのような音を得るには100年早いわけですが…。
DIMARZIO ( ディマジオ ) / DP224 アンディ・ティモンズ F-Space Black(サウンドハウス)