珈琲豆の自宅焙煎〜ローストするための機材選び

コーヒーに凝ってくると最終的には自分で焙煎しよう、という気になってきます。少量であれば専門店に置いてあるような巨大な焙煎機は必要ないので、意外に簡単にできます。

僕もかれこれ2年ほど前からたまに生豆からの焙煎を楽しんでます。

必要な物

まず、自宅焙煎に必要な物ですが、

・ロースター(焙煎機)
・ガスコンロ
・焙煎した豆を受けるための網カゴなど
・ドライヤーまたはうちわ
・コーヒー生豆

これだけあれば大丈夫です。

網は別になくても何とかなると思いますが、手網以外の焙煎機だとあった方が助かります。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

ロースター選び

大きく分けて3種類ぐらいあります。

手で振るもの

豆を入れて、ガスコンロの上で振りながら焙煎。手軽に導入でき、かんたんですが、手が疲れるのと、チャフ(皮)が飛び散るので、コンロの周りが汚れるのが難点。手網が代表的ですが、ほかにも珈琲豆に特化したものがいくつか出てます。


こちらは、定番どころの手網。銀杏とかを煎るものでも代用できます。手網は安くで手に入り、一度にわりと多めの豆を煎ることができますが、直火になりがち。

直火はムラがでやすく、もっぱら熱風で焙煎する方がいいようですが、手網で熱風焙煎を狙おうとすると、幅広の専用ガスコンロを別で用意しなければならないこともあります。あと、チャフ(皮)があちこちに飛び散り、掃除が非常に面倒なので、庭とかがある家でないと気軽にできないかもしれません。

 


アルマイト製の珈琲豆の焙煎に特化した鍋。「煎り上手」という製品名が付いていて、僕の持ってるのもこれです。直接火を当てると、中で遠赤外線焙煎の状態にしてくれます。ゆえに、家庭用の小さいコンロでも十分焙煎可能。

左右に振ると豆がうまく転がるような構造になっており、ムラも出にくいです。少量しか煎れないのが欠点。網状になってないので、チャフは内部に溜まりますが、1/3ぐらいは外に飛び出して散らばる印象。

 


陶器で出来た珈琲豆専用の鍋。前まで「いるいる」という、陶器の類似品がありましたが、どうやら販売終了している模様。陶器製は現在これだけしかないようです。僕は使ったことがないのですが、「いるいる」は煎り上手とシェアで半分ぐらいを分け合っていたようなので、同じ陶器ということで悪くはないんじゃないかと思われます。

 

「煎り上手」の楽天での販売店。焙煎スターターキットとして、園芸用のカゴ、生豆、あと焙煎の仕方が書いた冊子がついてきます。僕もだいぶ前にここで買いましたが、未だに同じセットで販売してるのに驚き。

 

手で回すもの

よく昔ながらの珈琲屋に飾りで置いてあるロースター。筒状になっており、それを手でぐるぐる回すという仕組み。簡単そうに見えて難しいと言われています。


昔からあるこの形のロースターは、手回しの代表格。見た目と裏腹にかなり焙煎が難しいという話。この評価の低さもそれを物語っています。

 


こちらは筒でなくカゴにしたもの。直火が当たらないように、下部にも網を設置し、餅を焼くような感覚で焼けるようです。上のものの類似品ではなく、かなりうまく煎れるようで、評価も高いです。一度に多く煎ることが出来、手も振るよりははるかに疲れないので、頻繁に煎る人にとっては、ベストな選択かもしれません。

 

全自動式


完全に機械任せのもの。放り込んで待ってるだけで出来る上、さすがに機械なので、ムラなくあらゆる設定で煎ることができます。値段が値段なので、業務で使用するのでなければ、よほどの好き者しか買わなさそう。一生趣味としてコーヒーを楽しむと割り切れば決して高い買い物ではないです。

ちょっと前までジェネカフェという有名な製品がありましたが、こちらも今はあまり出回っていない模様。しかもこれよりさらに高価でした。

 

カゴ

煎り揚がった豆をここに移してドライヤーで冷却します。全自動式は冷却までやってくれますが、それ以外は自分で冷やさないといけません。焙煎終了後にすぐ冷やさないと、余熱で焙煎が進んで真っ黒になってしまうので、あったほうがいいです。

 

コーヒー生豆

街中の豆屋でも置いてあるところがありますが、ほとんどないです。やはりネットが便利。ここは僕がよく使う生豆取り扱いの店です。

ワイルド珈琲
コーヒー生豆を取り扱う最大の有名店。あらゆる種類の豆が在庫してあります。

Beans 510
前よりはすくなくなりましたが、生豆販売の豆もいくつか。メール便で送料が抑えられるのが有り難い店です。

 

なくても出来ますが、産地ごとの味の傾向から、おすすめの焙煎度合いまで併記してあると、自宅焙煎に役立ちます。自宅で焙煎まで踏み込んで記述してある本といえばこれ。

豆の品種ごとのおすすめ焙煎度合いや、手網での自宅焙煎の仕方、煎り度合いもカラー写真付きで解説があり、かなり詳細に踏み込んで書いてあります。持っておくと何かと便利な一冊。この本、僕も個人的にかなり参照しました。

 

自宅焙煎のメリット

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

最大のメリットはやはり楽しい、ということに尽きると思います。生豆は備蓄しやすいので、気に入ったもの同士をブレンドさせて自家製ブレンドコーヒーなんてのも余裕で可能。

さらに新鮮なのも強み。最近は店頭で焙煎してくれるところも増えていますが、自分で焼くものも目の前で煎り上がるので、新鮮でないことはあり得ません。店で買う物に比べてムラはありますが、新鮮さがそれを補って余りある強みとなってくれます。

浅煎りは思うようにいかないこともありますが、それも含めて楽しい作業です。次回は実際に「煎り上手」を使って焙煎する話を書く予定です。