先日中古でエキゾティックのSp Compを手に入れたので、少し弾いてみての感触を。
Xoticのペダルは人気があるので中古市場にもわりと出回りやすいですが、今回は梅田のロフト上に出来た島村楽器で入手。こちらの記事に詳しく書いております。
ポイントはBlendノブ
このコンプの最大の特徴はBLENDがあること。ドライ音とコンプの掛かった音を混ぜることが出来、コンプ感がありつつも質感を損なわない程度の掛け方を模索することもできます。
右側のセレクターでコンプの掛かり具合が3段階で選択でき、その上でBLENDを回すと徐々に掛かっていく感じです。一番左まで回すとドライ音のみになります。
VOLUMEノブはその名の通りボリュームですが、オンにしてちょっと上げると音量が上がっていくと同時にミドルが少し出てきます。人によるとこの出方がEP Booster的だそうで。EPは持ってないので分からないですが、同じメーカーで同じコンセプトの商品なのでそれもあり得る話。
録音テスト
まぁうだうだ言ってもはじまらんので、録音してみました。
全5パターン。コンプの強さは三段階で選択ですが、Hiというのは使ってません。ノイズが増えてくるからですが、取説のセッティング例にもHi使用のものは載ってません。
ギターはヤマハのパシフィカに、アンプがマーシャルのAVT50という、プリが真空管、パワーがトランジスタのモデル。全音源共通して前半がバイパス、後半でコンプ掛けてます。よく聞くとカチッとスイッチングの音が混入してますので、それでも判別できるかなと。音源の下の写真は使用したセッティング。
ちなみに、今回の録音にはZOOM H2nにお世話になりました。前までもっていたSANYOのICレコーダーが壊れてからの導入でしたが、こちらも多機能でかつ音質も申し分ない、なかなか良い仕事をしてくれます。
それではいってみましょう。
カッティング(クリーン)
0:16ぐらいからの5回し目ぐらいからコンプ掛かってます。
わずかな差ではありますが、艶とハリが出ています。なんだか化粧品みたいな話ですが(笑)実際にそういう表現が一番的確かなと。コンプレッサーというのはやはりこの手のカッティングプレイにはばっちりハマります。音源で聴く以上に、弾いてる本人的には弾きやすく、気持ちいい感じになります。
アルペジオ(クリーン)
中低音がやや膨らんでくる印象。ツブが揃い弾きやすくはなりますが、高音弦の煌めきが、中域が膨らむことによって相対的にやや減じるようなイメージがあります。セッティング次第かもしれませんが、カッティングの時ほどの相性の良さは感じません。
ストローク(クランチ)
こちらも同じような印象です。歪んでいる分、中域の膨らみはより気持ちの良い音に聞こえやすいので、セッティング次第で気持ちいいかき鳴らし系の音も作れそうです。
低音リフ(ドライブ)
EXTREMEの某曲より。後半の方がコンプ掛かっている分、音量のばらつきがなくなり、やや巧くなったような感じがしますが、音質的にはどうでしょうか。あんまり変わってないような気もします。
メロディ(ドライブ)
80年代のヒット曲より。これは分かりやすいですね。サステインが明らかに増えてます。BOSSの昔のコンプがサスティナーとも銘打っていたわけがわかります。音の伸びが良くなった分、より歌わせやすくなります。反面かけ過ぎると強弱が出なくなるので、うまいセッティングが必要です。
というわけで、5種類置いてみましたが、なかなか使えそうなコンプです。明らかにコンプです、という掛け方もあり、BLENDを絞って隠し味程度に使うのもあり、幅広い使い方ができそうです。
個人的にはクリーントーンの方がハマっているような印象がありますね。歪んだ音に掛けると中低域が膨らんでくると同時に、若干プレゼンス的成分が耳に付くようになります。歪んでる分余計にそれが目立つので、ハードなディストーションよりは、クリーン〜クランチぐらいに使うのがベストマッチかなと。音も相当太くなるので、シングルコイルでジャズみたいな音も狙えば出せそうな感じです。