3月、九州旅行に行く際、小型軽量でなおかつ一眼レフに十分対応できる三脚をあれこれ探しました。
・フルサイズ一眼 & 標準ズームレンズが耐えられる強度
・全長140〜150cm程度は欲しい
・可能な限り小型軽量
・安い
この4つを条件としてネットでブログを見たり、Amazonや楽天で物色して、色々と考えた結果、「Rangers」という中国製の安価なものを購入しました。Amazonで9,900円という驚異的な安さながら、値段以上の快適な撮影が出来ていますので、思ったところを書いてみます。
1kgの軽量、縮長はわずか35cm
この三脚の最大のポイントがここ。僕は車を持っていないので、移動は全てをカバンに放り込んで電車ということになるんですが、重いと非常に辛い。縮長が短くかさばらないのも、カバンに収まってくれてありがたい限りです。山登りなどでたくさん歩く人にも、このぐらいの重さであれば許容範囲という人も多いんじゃないかと。
ちなみに、専用ケースが付属します。デザインがなんだかスポーティですね。
アルミとカーボンがありますが、言うまでもなくカーボンだとより軽いです。
自由雲台はアルカスイス規格
自由雲台なので、構図をさっと変えるときには便利。水準器も横用、縦用と二箇所揃っています。
風景などには3way雲台の方が良いわけですが、雲台部分が外せるので、そこだけ付け替えもできます。中級機以上の三脚なら普通に出来ることですが、この価格のものでこれが出来るのはある意味驚き。
レバーではなく、ネジ締めのアルカスイス規格なので、クイックシューのプレートも使い回せて便利です。僕は日頃からPeakDesign(ピークデザイン)の「SLIDE」ストラップの付属プレートを三脚穴に付けていますが、これも規格が合うので、使用時に助かります。
一脚になる
3本ある足のうちの一つを外して雲台とくっつけることで、一脚として使えます。僕はあまり一脚は使いませんが、三脚NGでも一脚OKなところも多いので、よく使う人にはありがたい機能でしょう。この機能が付いてる三脚は通常2万以上はするので、この値段でこの多機能は素晴らしいです。
アマゾンの紹介には登山用ステッキになると書いてありますが、さすがにそこまでの強度があるかは微妙ですね。
垂れ下がっている紐は、モノを掛けられるヒートンフックです。
独特の操作性、安定度は十分
大分は湯平温泉の石畳、坂道の上に足をしっかり広げて、フルサイズ一眼レフ”Nikon D750”にレンズを付けて何枚も撮影しましたが、ぐらつくことはほぼなく夜の温泉街を撮影できました。
安物に分類される中国製三脚ですが、安定感がもとより良くない石畳の上でも、十分に役割を果たしてくれています。その後、門司港にて夕景、夜景を撮影しましたが、多少の風にも負けることなく、撮影はすこぶる快適。本体中央ヒートンフックがあって、モノを掛けられるので、それで重さを増して、安定性を確保することも出来ます。
足を広げて固定する仕組みはちょっと独特。足の関節部のストッパーになる部分を引き出して、一旦広げたらもう一度押し込みます。その部分がストッパーになって足が固定されるという仕組み。文で書くとわかりにくいですね。
この構造ゆえに、角度の自由調整は無理。股の広さは二段階です。エレベータ部も二段階。
三脚に強いこだわりがないならばおすすめ
安価な中国製とはいえ、強度、安定感は十分なものを持っています。最長140cmは通常の三脚として問題のない高さであり、加えて一眼レフでもばりばり使える強さ。この値段で、日本のブランドのものを買おうと思うと、せいぜいがミラーレス一眼用のミニ三脚どまりがオチなので、やはり驚異的なコストパフォーマンスです。
とくに安定感については、もとより軽量なのもあり、どんなもんだろうと思っていたのですが、予想外に良好でした。
三脚はレンズなどと同じく、こだわり続けるとキリがないものです。風景写真や望遠系などがメインで、三脚に強いこだわりがある人なら、さすがに数万円ぐらいは出した方がいいでしょうが、「たまに持ち出す程度なので出費を抑えたいが、ミニ三脚では困る」という中途半端なニーズ(僕もそうです)をお持ちの方には、最適な選択になり得ます。
Amazonのレビューでも高評価を得ていますが、それもうなずける値段以上の品質でした。