先日のポルトガル旅行の写真本を作るにあたって、アスカネットという会社のMY BOOKを利用しました。今までフォトブックの制作にはいくつか利用しましたが、その中でもMY BOOKは随一の自由度を誇ります。
その特徴とは
フォトブックには制作する際、その場所をサーバ上で行うもの、専用アプリをダウンロードして行うものと、二種類あります。
前者の場合、写真さえアップロードすれば、どのパソコンでも作業できますし、万一ローカルのデータが破損してもフォトブック自体は無傷という利点があります。MY BOOKは後者ですが、その利点として、ファイルのやり取りをしないので動作が軽いことや、制作場所がネット環境に依存しないというのがあります。
本のできばえ自体が専用アプリの完成度に左右される部分は多いわけですが、MY BOOKの専用アプリMy Book Editorは非常に良く出来ており、写真の配置や回転、ぼかしなどのレタッチ、特殊効果や透明度の変更、字のフォントや色など、変更も自由自在、まさに完全にフリーにデザインしながら作れる感覚があります。
写真を配置する
My Book Editorはこんな感じになっています。写真ファイルの入ったフォルダを指定すると一番上に写真が並び、そこから任意に引っぱってきて配置するという流れ。このように完全に自由に作るモードや、あらかじめデザインされたテンプレートに従って写真を配置するモードも用意されています。
自由に作る場合、どこに配置しても良いという自由さはありますが、逆に何から始めるかわからなくなるので、最初はボックス配置を使うことをおすすめします。
ボックス一覧にはあらかじめ決まった配置のレイアウトが多数用意されており、そこに写真をはめ込んでいくという、典型的なフォトブックの作りと同じ感覚で作れます。
レイアウトの種類はそれほど多くないですが、ボックスの上で右クリックして「ボックスを固定する」のチェックを外すと、ボックスごと自由に動かしたり拡大縮小できますので、ボックス配置をメインに、自分なりにアレンジを加えていくといった方法がお奨めです。
ちなみに、表紙も既にデザインされているテンプレートがいくつかありますが、表紙をこだわって作るのは相当な作業になるので、よほどのこだわりがないのであれば、大人しく利用しておいた方が無難かもしれないですね。
型抜き・イラスト
MY BOOKのひとつの魅力に、豊富な型抜きパターンがあります。型抜きとはこういうもの。
↓ ↓ ↓写真を型紙にはめ込んで表示させるような効果があります。筆で書いたような感じになるエフェクトっぽいのもあれば、透明から徐々に見えてくるようなグラデーション的なもの、あるいは星の形になったりする典型的な型抜きもあります。
ベクター形式のアイコンっぽいイラストもかなりの数収録されており、旅行、こども、結婚式などとジャンルに分かれています。僕自身はつかいませんでしたが、本を作る際にうまく利用すれば、非常にポップでカラフルな本になるんじゃないでしょうか。プレゼントなどにするにも最適だと思います。
自由すぎるゆえの失敗に注意
冒頭で言ったとおり、ポルトガル旅行の本をこの前作ってみましたが、全体的に字が大きすぎた、というのと、文章をページの際に配置しすぎたという2つの失敗点がありました。
字の大きさは人によってそれぞれなので、望みの大きさかどうか、画面を実物大ぐらいに拡大して、実際に定規などでサイズを測ってみるのもいいと思います。
文章も配置は自由自在なので、これでいいかなと思った場所に配置したら意外にもページの端っこすぎたというのがありました。プレビューでそこまで予想出来なかった自分のせいではあるのですが、少し読みにくい本が出来てしまいました。これも気を付けておいた方がいい点といえそうです。
というわけで
肝心のできばえですが、マット調(光沢無し)、グロス調(光沢有り)、ハードカバー、ソフトカバーと選択できる上、印刷品質も申し分ありません。品質の非常に高いPhotobackと比較すると、気持ちやや落ちるかもしれないとも思いましたが、MY BOOKがグロス、Photobackがマットと、質感の違う中での比較ですので、これはあまり意味が無い比較とも言えます。
アプリをダウンロードすること自体に抵抗がある人は少なくなく、前述のどおり自由に作れるがゆえの失敗が起きやすい点は、長所であり欠点でもあります。アプリは非常に良く出来ていますが、Mac版は使用中に何度かクラッシュして終了してしまいました。バックアップは残っており復旧はしてくれるのですが、気分の良いものではないので、ここは改善を望みたいところです。
自由度の高さは随一を誇ると思うので、徹底的にこだわりたいとか、オリジナリティを出したいという方にはおすすめなフォトブックですね。